昭和十六年 十二月八日 正午

"朕深ク世界ノ大勢ト帝國ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ收拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク"

詔はこの後世広くに知られる言葉から始まった。

高梨は信じられない思いで放送を聴いていた。

――何故、このような出だしから始まるのか?我々は勝ったのではないのか?
 もしや、負けたとでも言うのか?

その思いから始まったそれは、進むにつれそれ以上の衝撃を彼らに与えていった。
日本は今までの"地球世界"とは違う、"別地球"、"新世界"にいるということ。
既にその"新世界"にいる政府の幾つかと接触し、交易を始めつつあること。
そして・・・前の地球に帰還することはほぼ絶望的であること。
そのことが告げられると、嗚咽を漏らし始める者たちがいた。
親類縁者、友人達が外地にいたのであろう。
"地球世界"には戻れない、彼らとと二度と会うことはできないと知らされたのだから。

高梨は思った。日本が消えてしまって、外地に残された同胞は無事なのだろうか。
ソ連や英米に迫害されてはいないだろうか。
仮に彼等が無事だとしても、忽然と消えた我々を心配してはいないだろうか。
彼はきつく唇をかみ締めた。そうしなければ、隣の柿本のように泣いてしまうであろうから。
そういえば、こいつの親父さんは新京の学校で校長をしてるんだったな・・・
一度だけ会ったことのある、愛嬌ある目をした禿頭の人物を思い出しながら
高梨もまた、涙をこらえていた。

ラジヲから聞こえる陛下の声は淡々と異変についての言を続け、最後にこう締めくくった。

"朕ハ茲ニ國體ヲ護持シ得テ忠良ナル爾臣民ノ赤誠ニ信倚シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ
若シ夫レ情ノ激スル所濫ニ事端ヲ滋クシ
或ハ同胞排擠互ニ時局ヲ亂リ爲ニ大道ヲ誤リ信義ヲ新世界ニ失フカ如キハ朕最モ之ヲ戒ム
宜シク擧國一家子孫相傳ヘ確ク神州ノ不滅ヲ信シ任重クシテ道遠キヲ念ヒ
總力ヲ將來ノ建設ニ傾ケ道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ誓テ國體ノ精華ヲ發揚シ
新世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ
爾臣民其レ克ク朕カ意ヲ體セヨ"

「続きまして、東條首相より重大発表があります・・・」


「これは本当に起こった出来事なんでしょうか?」

柿本はまだ時々しゃくりあげてはいるものの、存外しっかりした口調で高梨に問いかけた。
調布飛行場では午後一時に配られた号外には、
陛下と東條首相から語られた内容がより詳細に記載されていた。
1時間前ならば誰も信じなかったような内容ではあるが、
わざわざ陛下御自らが詔で荒唐無稽な虚言を発するはずも無いというのは理解できるし、
任務に対する誠実さ――それは狭量と紙一重な真面目さではあったが――で知られる東條首相がわざわざ
"この様に、わが国は旧地球のから新世界に大転進したのであります。"
とまで念押しするということからしても信じざるを得ない。

しかし・・・

「ほら、この写真見てください。ここに写ってるの、どうみても対馬で見たヤツですよ。」

その写真は広田弘毅元首相と、現地の政府高官らしき人物が閲兵式を行っている様子が写されていた。
槍と剣で武装し、板金鎧で身を固めた兵隊の列。その隊列の中で、どこか苦しげに歩いている巨大な生き物。
長い首、鰐の様な頭、雄大な翼。あのときのドラゴンとよく似ているが、どこか雰囲気は違う気もする。
確かにあの時見たものとよく似ているな、そう高梨が返そうとした刹那、
問われてもいない本田がどこと無く面倒そうに応える。

「"広田弘毅特別全権大使、夢国に訪問!トーアの大国と友好関係を築きつつあり"と書いてあるな。
 "ムルニネブイ国(夢国)は1500年余の歴史を誇る新世界の大国にして、トーア大陸同盟の盟主なり
 夢国との友誼は帝国にとって新世界での生存に欠くべからざるものなり"
 ふーん。まあ、号外ってんだから、本当なんだろう。嘘にしちゃ手が込みすぎだ
 新聞記者もそこまでいい加減ではないだろうよ。あとは・・・こりゃどう見てもドラゴンだよな。」
「本田さん、昨日と言ってることが違いますよ」

高梨が思わず言葉を挟む。本田は高梨を一瞥するとめんどくさそうに答えた。

「俺は写実主義者なんだよ。写真に写ってるものは信じられる。そういうことだ。」

写実主義とはそういう意味ではないだろう、高梨はそう思ったが、それを口には出せなかった。
サイレンの音が――ここ数ヶ月、訓練で嫌というほど聞かされてきた防空戦闘準備のサイレンが鳴り響き、
拡声器が最大音量でがなりたて始めたからだ。

『敵航空部隊を確認。横須賀へと向かいつつある模様。
 稼動全機体にて全力迎撃を行う。
 これは 訓練にあらず 。繰り返す、これは訓練にあらず 。』


「いいか、どんな手段でも構わん。敵航空部隊を絶対に帝都に入れるな!
 横須賀で食い止めろ!一機たりとも生かして返すんじゃないぞ!」

戦隊長の泊少佐が怒声を張り上げる。
指揮官の声に応えるが如く、九七式戦闘機が次々と飛び立っていく。
調布から横須賀までは航空機であれば指呼の距離である。
戦隊は急ごしらえの編隊を組むと、九七式の最大速度で横須賀に急行した。

この状況で敵襲というのはどういうことだろうか、高梨は考えていた。
先ほどの放送によれば、日本はもはや"地球世界"にはいない。従って敵はソ連はもとより英米でも有り得ない。
となれば――
――まさか、あれと戦うというのか・・・?

そう考えた時、高空に黒い花のようなものが弾けはじめた。
海軍の高射部隊が対空射撃を行っているのだ、そう理解した高梨は遥かに見え始めた敵航空部隊に意識を集中した。 敵編隊に迫るにつれ、敵の姿が詳らかになってくる。
まず見えてきたのは色。焦茶、蒼そして紅。そして、対馬沖で見たのと寸分たがわぬ姿。
認めたくは無い。だが、最早疑う余地は無い。敵はドラゴンだ。
・・・畜生、やっぱりアレは本物だったのか。

高梨は悪態をついた。

三色三種からなるドラゴンの大群は、横須賀上空を我が物顔に支配していた。
蒼い竜は他の竜より若干小ぶりで、しかし見るからに俊敏そうである。
頭も翼もどこか尖っっており、翼の周囲に稲光をまとっているように見える。
海軍の航空機に対して電撃を飛ばしているものもいる。どうやら制空隊のようだ。
紅竜は対馬で見たときとまるで同じ姿であった。
やはりあの時のように、降下して火球を吐き出してはまた上昇する機動を繰り返している。
焦茶色の竜は一箇所で滞空したまま何かを執拗に吹き出し続けている。
一見すると水のようにも見えるが、水とは明らかに異なる、どこかぬらぬらと光る液体だ。
そして――それが地上にたどり着いた瞬間、そこから業火が立ち上る。
特殊な燃焼性の液体が竜の口から吐き出されているのだ。
焦茶が火炎液を滴らせるたびに、地上は炎につつまれていく。
おそらくこの焦茶のドラゴンが地上攻撃隊の主力であろう、高梨はそう思った。
そしてそれは、赤い竜よりも一回りは大きいが、動きは鈍そうに見えた。

――戦隊長殿は焦茶のヤツらを回り込んで背後から攻撃する気だな。

焦茶竜達は高射砲陣地に対して火炎液を吐くのに夢中で、注意が地上にのみに向かっているようだ。
また、戦果を拡大するためだろうか、編隊を解こうとしている。
この状況では後ろに注意が回るはずも無いだろう。
空戦の鉄則どおり、上空から太陽を背にして一気に急降下を掛ける。
ぎりぎりまでひきつけて、7.7ミリ機銃をドラゴンの胴体に叩き込む。

「落ちろッ!化け物め!」
思わず高梨は声を出していた。そうでもしなければドラゴンに対する本能的な恐怖には勝てそうになかったのだ。

ドラゴンの左翼付け根部分に血煙が立ち、巨大な翼が半ばまで千切れる。
一拍のち、今まで聴いたことも無い巨大な獣の悲鳴が――あるいは、怒号が――響き渡った。
しいて言うなら、それは調律の狂った複数のバイオリンが奏でる音に似ていた。
驚くべきことにそれでもまだそのドラゴンは宙に浮かび――そして、生きていた。
高梨の九七式とすれ違う刹那、彼は怒りと驚きを湛えたドラゴンの瞳を確かに見た。
次の瞬間、その目から力が失われ、焦茶の巨体は大地へと堕ちていく。
轟音とともに地上に落ちたその躯は自らの放った火炎地獄に飲まれていった。

百四十四戦隊の稼動全機体二十八機(エンジントラブルにより二機が離陸できず)による攻撃は完全な奇襲となった
横須賀に来襲したドラゴン百匹以上のうち地上攻撃型と思われる焦茶竜八匹を瞬く間に撃破した。
また、海軍の戦闘機隊も同様に焦茶竜を急襲し、十五匹以上を撃破していた。
戦闘開始からわずか十分ほどで、宙に浮く焦茶竜は最早数匹となっていた。
この時点で、陸海軍の損失機は無し。残された赤竜と青竜は海上へと移動していた。

――勝った。このまま海上に追跡して、短時間で殲滅できる。

誰もがそう考え、一瞬の気の緩みが生まれてしまった。
ドラゴン達は地上攻撃は確かに断念した。しかし、敗走したわけではなかったのだ。

ドラゴン達が次の目標としたのは横須賀にいた軍艦だった。
複数の赤竜からの火球が駆逐艦らしき艦の中央部に集中して着弾する。
既に攻撃を受けていたのだろう、艦首から煙を上げていた駆逐艦は魚雷に火が回ったらしく轟音とともに文字通り弾けとんだ。

――そしてそれが、横須賀防空戦の第二幕を開ける号砲となった。

陸海軍の制空隊はさらなる被害を防ぐため紅と蒼の群れに飛び込んでいったが、
この戦闘は先ほどまでの焦茶どもとの空戦のようにはいかなかった。

高梨は列機とともに赤い竜に狙いを定め、赤い竜の右後方から近づいた

――もうまもなく、有効射程だ。

高梨は射撃を開始するべく、引き金を引こうとした。その瞬間

――気付かれた!

竜は高梨たちに狙われていることに気がついたのだろう。
長い首を少しだけめぐらせて後方を確認すると、力強く羽ばたいて加速を始めた。
それは高梨たちの予想を遥かに超える速度だった。

「こいつら、早い!」

九七式戦闘機は最大時速四百五十キロ以上を出すことが出来る。
しかし、赤い竜はその九七式と互角か、わずかに速いだろう速度で飛行を続けている。
彼はうめいた。なんてヤツらだ、本当に生き物なのか?
エンジンの限界まで速度を上げ、何とか追いつこうと試みるが全く追いつけそうに無い。

――こいつらはさっきの奴らとは違う。ただの生物じゃない、空戦用の生物だ。

高梨だけではなく、迎撃戦闘を行っている搭乗員全員がそれを感じ始めていた。
搭乗員達は、先ほどの焦茶との戦闘でドラゴンの機動性はたいしたことは無いと感じていた。
赤にしても蒼にしても姿がそれほど違うわけでもない。直にケリをつけられる、そう思うものが多数だった。
しかし、現実は――鈍重と思われる紅竜ですら九七式戦闘機と互角の速度を発揮し、
制空型と思われる蒼い竜にいたっては九七式を追い回しているものすらいる。
高梨はその機体の搭乗員が誰なのか気が付いた。本田大尉の機体だ。彼は全速で避けようと苦し紛れの機動を続けている。
だが、機動性においては蒼竜が遥かに上のようだ。小さく旋回するたびに少しずつ詰められる。。
業を煮やしたのだろう、本田は直線飛行に出たが、それは悪手だった。あっというまに距離が縮まる。青竜は時速五百キロ以上出しているのだろう。
ドラゴンの鬣が青く輝く。攻撃を仕掛けようというのだろう。

――避けてくれ!本田さん!

高梨の願いも虚しく蒼い竜から稲妻が放たれた。その直撃を受けた本田の九七式はぐらりと揺らいだかと思うと一直線に墜落する。
機体の破損は少ないように見えるが、今の一撃では搭乗者は無事では済むまい。
しかし本田の事を気にしている余裕は無かった。いまだ戦闘は続いているのだ。

整然としていた航空機の編隊はもはや無く、空戦は敵味方が入り乱れる乱戦になっていた。
あちこちで一対一の戦闘が発生する。陸海軍航空隊は巴戦に活路を見出そうとしたが、
それは無謀な選択であった。

「畜生!九七式よりも旋回半径が小さいだと!」

九七式戦闘機は旋回性能に優れた航空機だった。一見古めかしくも見える固定脚機ではあったが、
であるが故に格闘能力には優れているという思いもあった。
しかし、ドラゴン達は旋回どころか空中静止すら可能な化け物――文字通りではあるが――である。

――後ろにつかれた!

高梨は迷わず機体を横転させる。先ほどまで彼の機体がいた空間を火の玉が通り過ぎ、前方で爆発する。

――あんなものを食らったら一撃でお陀仏だな

そう思ったのもつかの間、再び背後に竜の気配を感じ、再び機体を横転させる。稲妻が機体の真横を射抜いていった。

「くそったれ!どうすりゃ良いんだ!」


巴戦を挑んだ搭乗員達はドラゴンの常識外の機動により火球か稲妻を受け、次々と落とされていった。
伝統的に軽戦思想で運動性重視であった日本の戦闘機と、その巴戦での機動に慣れている搭乗員達にとって
自分達よりも優速で運動性に優れた相手との空戦の経験はあまりなかった。
彼等は少なからず混乱していた。そして、混乱の代償は敗北と相場は決まっている。

――このままでは押し返されてしまう

高梨だけでなく、誰もがそう考えたとき。戦場に新たな機影が現れた。
それは見たことも無い機体だった。大直径のエンジンを搭載し、比較的小ぶりな主翼を備えている。
胴体はエンジン部分の直後から細く絞り込まれ、キリリとした印象を与えている。
どこか日本機離れしているその機体の胴体には、しっかりと日の丸が描きこまれている。
そして、何よりその機体は。

「速い!」

九七式戦闘機はもとより、その場にいるどの海軍機をも超える高速である。
おそらく六百キロ以上は出ているに違いない。
六機ほどの小編隊で現れたその機体は上空から戦闘空域に入るなり3匹の青竜を撃破し、
そこから直に撃破したドラゴンの下をくぐるようにして離脱、上昇して再び上空に舞い戻っていった。

――重戦!一撃離脱戦法か!

高梨は曙光が見えた気がした。

新型機が青竜を撃破する光景を見た者たちは格闘戦から一撃離脱戦法に切り替えていき、
ついには迎撃にあたる全機が一撃離脱戦法に移行していった。
しかし、新型機の編隊は兎も角、他の機種については速度差もあり思ったほどの戦果を上げていない。
それでも百四十四戦隊の九七式は数匹のドラゴンを撃墜することには成功していたが、焦茶の時のように圧倒的な戦果を残すにはいたらなかった。
海軍の戦闘機は九七式よりも優速であるらしく、蒼い竜にも何とか追従できるためかさらに数匹を落としているものの
全体的に日本軍機は格闘性能に勝るドラゴンに対応できず翻弄されていた。
当初、数的優位をもって戦いを進めていた陸海軍の航空隊であったが、その優位は空戦性能の差により次第に失われていき、戦闘の行方は危ういものとなりつつあった。

ドラゴン達はその好機を見逃さず――そして最後の戦果を求めて――より大型の船へと目標を変更していた。
彼等が目標としたのは、カルタにも"陸奥と長門は日本の誇り"と詠まれて親しまれた日本が誇る「世界のビッグ・セブン」の一艦、陸奥であった。
一瞬の隙を突き、全てのドラゴン達は陸奥に突撃していく。
突然の動きであり、航空隊は全く対応することが出来なかった。
たちまち陸奥に五十匹を超えるドラゴンが殺到する。
より小型の駆逐艦ですら的確に攻撃できるドラゴン達にとって陸奥ほどの大艦ともなれば目標を外すはずも無かった。
対する陸奥も対空戦闘準備を終えていたのだろう、猛烈な対空射撃が陸奥の上空に炸裂する。
主砲の咆哮までもが聞こえる。文字どうりの全力迎撃といえた。
在泊している他の軍艦からの射撃も殺到する。たちまち五匹ほどの竜が撃墜された。
命中率は五千分の一とまで酷評されていた今までの対空射撃に対する認識からすれば、
それは奇跡といってもいいほどの数字であっただろう。

――しかし如何せん数が多すぎた。
そして彼等は狡猾であった。対空砲火の脅威を把握するや、陸奥の艦上直近くにまで接近し始めたのだ。
これでは、陸奥を射撃するつもりにならなければ対空射撃を行えない。
戦闘機隊にしても陸奥上空に展開された火線に――味方の対空砲火に――撃墜されることを恐れ、
全く近づくことが出来なかったことも災いした。
陸奥はたちまち火球と稲妻につつまれる。
彼女も機銃での反撃を試みるが、ドラゴンの数に比してその火線はあまりにも少なすぎた。
その反撃により甲板上に落ちた一匹の焦茶――しぶとく生き残っていた数匹のうちの一匹――が第二砲塔付近で
最期の抵抗とばかりに盛大に火炎液を撒き散らし始めたとき、陸奥の命運は尽きた。
次の刹那、太陽すらかすむ閃光が陸奥から迸ったと思うと、万雷のごとき轟きとともに
巨大な火柱が艦の中央から立ち上り、付近にいた数匹の竜を巻き込むと、艦全体から火焔が吹き出し始めた。
機銃が、高角砲が轟音ととも玩具のようにはじけ飛んでいく。
四基ある主砲塔は全て吹き飛び、業火と黒煙を吐き出す火口と成り果てている。
艦橋はいびつにひしゃげ、煙突は飴細工のように溶けているように見える。
全体が急速に右に傾き始めていた。浸水が始まったのだろう。
軍艦陸奥はその生涯を終えようとしているのだ。
それを見ていた全ての人間達は荘厳な光景に息を呑む。
高梨も例外ではなかった。

初出:2009年10月10日(土) 修正:2010年6月6日(日)


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